健康なくらし
快適なくらし
人は体を動かすことによって健康が保たれるようにできています。現代では体を動かす機会が減りつつ
ありますので、のびのびと体を動かせる住まいになるよう特に気をつけた方がいいようです。
体を構成している各種器官には「使えば発達し使わなければ衰える」という性質がありますが、筋肉は特
にその性質が強く、使わなければどんどん衰えていきます。
例えば、無重力の宇宙飛行では筋肉量が1日につき約1%減ると報告されています。そうなると体力が
低下していくわけです。また、食欲は落ちにくいのに糖や脂質を使う能力が低下するため、糖尿病や高
脂血症といった生活習慣病になりやすくなるなど、いろんな面で健康によくないことが起こります。
反対に、体を動かすことは、筋肉が付近の静脈を圧迫することにより中の血液を心臓に戻すように働き
、血行を良くします。同じ姿勢でじっとしているとこの働きがないために血行が悪くなり、その部分に酸素
や栄養が不足するため、むずむずとした感覚が生じたり凝ったりするわけです。
動きにくい住まい
室内が寒かったり暑かったりすると、体を動かしにくくなります。また、コタツやストーブなどの局所暖房
器具を使っていると、やはり体の動きが制限されます。
深刻なのは、家庭内事故による怪我や病気・障害などにより、体が不自由になる場合です。寝たきりに
なると急に体が弱るという事は知られていますが、寝たきりでなくても、介護保険の介護サービスの家事
支援をずっと利用していると、身体が弱くなり要介護度が「2」や「3」へと進んでしまうことが多いと問題に
なりつつあります。体を動かせるかどうかということが寿命をも左右していることは明らかです。
動きやすい住まい
暑くも寒くもなく、家庭内事故が起こりにくい住まいが望まれます。さらになんらかの障害を負ったとして
も、残った能力を活用して体をできる限り動かすことができるよう、手すりや車椅子が使える空間の余裕
やバリアフリーの構造も望まれます。
人はつい楽をして体を動かすことを怠りがちになります。のびのびと体を動かせる住まいとしては、体の
動きを制限するものがないという消極的な条件だけではなく、家事や趣味に思いっきり打ち込んで楽しん
でいる内に自然と体を動かしているという積極的な条件があることが望まれます。













